栄養士が厳選したダイエットに適した食材や注意すべき食材についてお話しします。
過度なダイエットや食事制限は、一時的に体重が減るかもしれませんが、すぐにリバウンドする可能性があります。
それにより筋肉量が減少し、基礎代謝が低下してしまうこともあります。
それでは、体重を減らすことが難しくなり、心身の不調を引き起こす可能性もあります。

極端な食事制限にはリスクが伴うことをお忘れなく。
ダイエットを成功させるためには、エネルギー摂取よりもエネルギー消費を増やすことが大切です。
ダイエットに適した食材を取り入れることで、ダイエットの効果を高めることができます。
食物繊維は腸内環境を整え、便通を改善し、栄養素の吸収を緩やかにする役割があります。
また、食べ応えがあり、満腹感を得ることができるので、食事のかさを増やすのにも適しています。

主な食物繊維を含む食材には、乾燥きくらげ、切り干し大根、オートミールなどがあります。
たんぱく質は筋肉量を維持するために重要な栄養素です。
体重が減少するとともに筋肉も失われるため、ダイエット中でもたんぱく質をしっかり摂取することが大切です。

主なたんぱく質を含む食材には、乾燥大豆、かつお、鶏ささみ肉、豚ヒレ肉などがあります。
ビタミンB群には、人体の機能を維持する役割があります。
身体内で作り出すことができない栄養素も多く、一度に摂取しても尿と一緒に排出されるものもあります。そのため、食事から頻繁に摂取することが必要です。
栄養学において重要な三大栄養素であるたんぱく質、脂質、炭水化物(糖質)の代謝に不可欠なビタミンB群は、ダイエット中にとりたい栄養素です。
ビタミンB群には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8つのビタミンが含まれています。

ダイエット中におすすめの食材として、豚のヒレ肉やレバー、たらこ、鶏のレバー、さんまなどが挙げられます。これらの食材はビタミンB群を豊富に含んでおり、栄養士からも推奨されています。
さらに、ダイエットにおすすめの食材として、オートミールが挙げられます。
オートミールは食物繊維やたんぱく質を含んでおり、脂質も少ないため、ダイエット中に適した食品です。食物繊維が豊富であり、食べすぎを防ぐ効果や血糖値の上昇を緩やかにする働きもあります。

オートミールは牛乳や豆乳、ヨーグルトをかけて食べることができ、パンケーキなどにも加工して食べることができます。
また、ダイエットに適した食材として、豚の小間切れ肉や鶏のささみ肉も挙げられます。
これらの食材はたんぱく質やビタミンB1を含んでおり、手頃な価格で手軽に食べることができます。
可能であれば、いつも同じ値段で手に入り、身近なスーパーなどで購入できる食材を中心に献立を考えたいですよね。
そのため、おすすめなのはリーズナブルで手軽に入手できる豚小間切れ肉や鶏ささみ肉です。お肉は太るというイメージがありますが、豚小間切れ肉にはビタミンB1、鶏ささみ肉にはたんぱく質が豊富に含まれています。

エネルギーを消費するためにも、筋肉をしっかりとつけるためにも、欠かせない食材です。
調理する際には、エネルギー量が多い食材との組み合わせは避け、きのこや野菜などエネルギー量の少ない食材と一緒に炒め物やマリネにするとバランスが良いでしょう。
こんにゃくはお手頃価格で入手しやすく、食物繊維も豊富に含まれています。煮物や汁物、炒め物に使われますが、米と一緒に炊いたりしてかさを増すこともできます。
こんにゃくはほとんど味がなく、癖もないため、白米と混ぜても馴染みやすいのが特徴です。また、米粒サイズのこんにゃくも市販されています。
納豆は日本の食卓で親しまれている食品です。大豆を蒸して納豆菌を加え、発酵させることで作られます。
最近は様々な味の納豆が販売されており、飽きずに楽しめるようになっています。
納豆には腸内環境を整える働きがあります。
また、発酵食品の中でも手頃で入手しやすいのが魅力です。納豆はそのまま食べたり、ご飯にかけて食べたりすることが一般的ですが、野菜と一緒に食べることで満腹感を得ることができます。
納豆は、加熱の手間がいらず、パックを開けるだけで使える便利な食品です。
タンパク質が足りないと感じたら、食卓に納豆をプラスしてみましょう。さつまいもは、おやつや主食の代替としてもおすすめです。
ホクホクと甘いさつまいもは、見た目よりもエネルギー量が少なく、ご飯と比べてもカロリーが低い特徴があります。さつまいもをご飯に代えることで、摂取エネルギーを減らすことができます。
さつまいもには、多くの糖質が含まれているため、就寝前に食べると活動量が少ない夜は避けるべきです。
朝や昼にさつまいもを食べると、簡単にエネルギー摂取量を抑えることができます。
また、さつまいもや焼き芋をご飯と一緒に調理して、イモごはんやイモ粥にすることで、主食の量を減らすことができます。
同じ量のご飯よりも食物繊維が摂取でき、満腹感を得つつ血糖値の上昇を抑えることができます。
ダイエット中に気をつける食材もあります。特に糖質や脂質を多く含む食品は、摂り過ぎると体重の増加や肥満、太りやすい体質になる可能性があります。
糖質を摂り過ぎると中性脂肪として蓄積され、生活習慣病の原因となる可能性があります。ただし、糖質は脳の唯一のエネルギー源であり、不足すると集中力や思考力の低下、疲れやすさが増す可能性があることも覚えておきましょう。
ダイエットをする際に、糖質を過剰に制限すると、体内のタンパク質がエネルギー源として使用される可能性があります。これにより、タンパク質が枯渇し、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、糖質を完全に排除してしまう食事は避けるべきです。
同様に、脂質も過剰に摂取すると悪影響を及ぼす可能性があります。
動物性脂肪や植物油脂に含まれる飽和脂肪酸を取りすぎると、血中コレステロールが上昇し、循環器疾患のリスクが高まります。
一方で、脂質は重要なエネルギー源であり、体内の構成要素としても重要です。
特に、体内で合成できない必須脂肪酸は食事から摂取する必要があります。

最後に、無理なダイエットや不要なダイエットは健康への悪影響があることを覚えておきましょう。
健康な体重を維持するためには、極端なダイエットは避け、健康を第一に考えた食事や運動を心がけることが大切です。「やせればいい」という考えに捉われず、健康的な方法でダイエットを行いましょう。
「ダイエットをする必要があるかどうかを判断する際には、客観的な基準である「肥満度」と「標準体重」を利用することが重要です。
肥満度は、国際的な基準であるBMI(体格指数)を用いて測定します。BMIは体重(kg)を身長(m)の2乗で割ることで求めることができます。
BMIが25以上であれば「肥満」とされ、生活習慣病のリスクが高まります。
ただし、筋肉が脂肪よりも重いため、筋肉質な人はBMIが25以上でも必ずしも「肥満」とは言えません。
したがって、BMIが25以上であっても、減量が必要な場合とそうでない場合があります。BMIが35以上であれば高度肥満とされ、医学的な介入を必要とする場合があります。
標準体重は、成人の場合、BMIが22となるときの体重を指します。
標準体重を大きく超えており、筋肉量を増やす取り組みをしていない場合は、減量を考える必要があります。
逆に、標準体重よりも軽い場合はダイエットを行う必要はありません。
ダイエットを行う際には、特定保健指導の考え方を参考に計画を立てることがおすすめです。
特定保健指導は、腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上で、血糖、脂質、血圧のうち少なくとも1つが高い人に行われます。
特定保健指導を受ける場合、2ヵ月で腹囲1cm・体重1kg以上の減少を目指し、食事や運動を工夫して体重を減らしていきます。
1kgの脂肪を減らすためには約7,000kcalのエネルギーが必要です。2ヵ月で1kgの脂肪を減らす場合、1日に必要なエネルギー消費量は約116kcalです。
エネルギー摂取と消費量を把握し、バランスの取れた食事と運動を心がけることで、無理なダイエットを回避し、健康的に体重をコントロールすることができます。
過度な食事制限や食材への偏りは避け、必要な栄養素をバランスよく摂取することが重要です。
食事の量や内容を制限するだけではなく、筋肉量を保つために適切な運動を行い、基礎代謝を上げることも大切です。一時的な減量ではなく、健康的な体重管理を目指しましょう。

日々の食事に偏りが生じると、特定の栄養素が不足し、心身のバランスが乱れます。
食事の際は、食物繊維、たんぱく質、ビタミンB群など、幅広い栄養素をバランスよく摂取することが大切です。
また、ダイエットを行う際には、適度な運動も欠かせません。身体の基礎代謝量を高めることで、エネルギー消費量を増やし、普段の生活でも多くのカロリーを消費できるようになります。
さらに、筋肉を鍛えるレジスタンストレーニングを定期的に行うことで、ダイエット効果を高めることが可能です。
ダイエットにおいては、食事と運動のバランスが非常に重要です。
しかし、忙しい日々では栄養バランスを考えながら食事を準備することが難しい場合もあります。そのような際に便利なのが、冷凍宅配弁当です。
電子レンジで簡単に加熱でき、栄養バランスの良い食事を手軽に摂取できるので、忙しい日々でも健康的な食事をとることができます。
ダイエットを考える際には、まず基本を大切にしましょう。
肥満度や標準体重との比較から「ダイエットが必要」と感じたら、摂取エネルギーよりも消費エネルギーを増やすことを意識しましょう。食事にはダイエットに効果的な食材を取り入れることも大切です。
食事の準備に時間や手間を感じる場合は、冷凍宅配弁当を活用するのもおすすめです。
温めるだけでバランスの良い食事が摂れるので、ダイエット中でも続けやすくなるでしょう。
ダイエットにおすすめの食材としては、食物繊維を含む食材やたんぱく質を含む食材、ビタミンB群を含む食材を積極的に摂ることが重要です。オートミールや鶏ささみ肉、さつまいもなどは、複数の栄養素を含んでいるので上手に活用しましょう。
一方、太りやすい食材としては、糖質や脂質が多く含まれる食材に注意が必要です。白米やメロンパン、チーズやクロワッサンなどは摂りすぎに注意が必要な食材です。バランスよく食事を摂りながら、理想の体型を目指しましょう。